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2018年(平成30年)9月6日  木曜日

Q.
  従業員が勤務時間中に喫煙のため、頻繁に職場を離れることがあります。
  このような時間も労働時間に当たるのでしょうか。
  労働時間に当たらない場合は、その時間を賃金から控除することは可能でしょうか。

  

A.
 労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。具体的には、@実作業時間(実際に作業している時間)A手待ち時間(待機時間)B準備時間(作業に不可欠な準備時間)に区分されます。勤務時間中に喫煙のため職場から離れた時間は、Aに当たり、労働時間かどうかは、使用者の指揮命令下におかれているかどうかで判断されます。
 裁判例では、喫煙場所と職場の距離、喫煙のために要した時間などを考慮して、職場で何かあればすぐに対応できる状態であったかどうかで判断していると解されます。職場で何かあった場合でも対応しなくてよかったり、対応することができない状態であれば、労働時間ではないと判断される可能性があります。
 賃金は、労働義務が現実に履行されて発生するものです。仮に労働時間ではないと判断された場合には、欠勤と同様、それに対応する賃金請求権は発生せず、賃金を控除することが可能になり得ます。
 ただし、長期にわたって相当する時間については、賃金を支払ってきたという取り扱いが継続されていた場合は、労使慣行として労働契約の内容になっている可能性があり、賃金を控除するにはあらかじめ従業員と協議し、変更内容を周知しておく必要があると考えます。また、賃金控除に当たっては、その対象となった喫煙時間を正確に記録しておく必要があります。




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