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2018年(平成30年)4月19日  木曜日

Q.
  当社には営業担当の従業員が多数在籍しています。従業員の労働時間の管理に適した制度として、
  「事業場外みなし労働時間制」があると聞きました。どのような制度ですか。
  

A.
 事業外みなし労働時間制とは、労働者が事業場の外で業務に従事し、その労働時間を算定することが難しい場合に、実際の労働時間の長さとは切り離して、一定の時間労働したものとみなす制度です。適用の要件は、@事業場の外で労働をしているA労働時間を算定し難い―です。
 @は、事業場外の労働は一部でもよく、内勤と外勤が交ざっていても構いません。このような場合は、外勤に対応する部分がみなし労働時間の対象になります。
 Aは、使用者の具体的な指揮監督や時間管理が及ぶかどうかで判断されます。例えば▽業務を行うグループの中に時間管理者が含まれる▽携帯電話で随時使用者の指示を受ける▽訪問先や帰社の時刻など業務の具体的な指示を受け、従事する―このような場合は適用できません。他方、単独で出張して、直行直帰し、具体的な指示や命令がなく、事後的にも業務内容や時間について報告を求めていない場合には、適用できると解されます。
 裁判所は厳格に判断する傾向があり、会社は労働時の算定の困難性の主張や立証が重要になります。
 この制度の効果は、実際の労働時間の多寡を問わず、所定の労働時間を働いたものとみなすことにあります。ある業務を行うのに所定労働時間を超えて働くことが通常必要な場合は、必要な時間について働いたものとみなされます。どのくらいの時間が通常必要なのかは判断が困難なので、労使協定で定めることもできます。会社はみなし時間の設定を適正に行う義務があるとされています。





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