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2017年(平成29年)11月30日  木曜日

Q.
  従業員の賞与を査定するにあたって年次有給休暇や生理休暇の取得、組合活動による欠勤を
  考慮してよいのでしょうか。  
  

A.
 【年次有給休暇】
 労働基準法は、有給休暇を取得した労働者に対てし賃金の減額、その他不利益な扱いをしてはならないとしています。行政上の解釈では、精勤手当や賞与の額の算定に際して、有給休暇の取得を抑制する不利益な扱いをしてはならないとしています。
 判例では、賞与の支給で有給休暇を欠勤扱いすることは許されないと判断しています。他方、有給の取得で、月額給与の1.85%以下の割合の金額の皆勤手当を支給しない事案について、皆勤手当の趣旨から無効なものではないと判断しています。これらから、有給休暇の取得を欠勤として不利益に査定することは許されません。例外として、減額が少額であり、かつ、そのような査定を行うことの合理性を基礎づける事情がある場合は、許容される可能性があり得ると解されます。

 【生理休暇】
 同法は、生理日の就業が困難な女性が請求した時は、休暇を与えなければならないと規定しています。これは就労義務の免除であり、賃金の支払いを義務づけるものではありません。行政上の解釈では、賃金支払いは義務づけていないが、著しい不利益を課すことは好ましくないとしています。これらから、生理休暇の取得を賞与の査定で欠勤として扱うことは可能ですが、例外として減少幅が過度に多額で、生理休暇取得を困難にしている場合には許されないと解されます。

 【組合活動】
 組合活動による欠勤は、労働者側の都合によるものであり、賃金を支払わないことは違法ではなく、賞与の査定で欠勤扱いすることは許されると解されます。例外として、欠勤一般に対する査定と比べて、より不利益に査定する場合には不当労働行為として許されません。





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