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2017年(平成29年)5月4日  木曜日

Q.
  会社から出張を命じられましたが、出張のための前日の移動時間は労働時間になるのでしょうか。
  また、遠方にある作業現場までの移動時間は労働時間になるのでしょうか。
  

A.
 労働時間とは、労働者が使用者の指揮命令下に置かれている時間をいいます。労働時間にあたる場合は、会社にはそれに対する賃金の支払義務等が発生します。労働時間にあたるかどうかは、従業員が使用者の指揮命令下に置かれていると評価することができるかという基準で判断されます。
【出張の際の移動時間】
 判例では、何か果たすべき別段の用務を命じられるなど、具体的な労務に従事していない移動時間については、労働時間にあたらないと判断しています。他方、業務に用いる機材や物品等を持って出張先に移動した場合については、具体的な労務の提供を伴うものであるとして、労働時間にあたると判断しています。
 出張のための移動時間は原則として、労働時間にあたりませんが、業務に用いる物品の運搬や監視などを行っていると評価される場合には、例外的に労働時間にあたることになると考えます。
【作業現場への移動時間】
 判例では、会社の指示で従業員が会社にいったん立ち寄り、打合せを行ってから現場に行くという事案について、会社から現場までの移動時間は労働時間にあたるとしています。一方、従業員が会社に立ち寄っていたが、会社が命じたものではなく、従業員間で任意に集合時刻や運転者を定めて現場に行っていたケースは、会社と現場との往復は通勤の性格を有するとして労働時間にあたらないとしています。
 作業現場までの移動時間が労働時間にあたるかどうかは、会社が従業員に会社への立ち寄りを命じていたかが一つのポイントになると考えます。






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