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2016年(平成28年)11月10日  木曜日

Q.
  従業員が行方不明となり連絡がとれません。解雇したいのですがどのようにしたらよいでしょうか。
  

A.
 行方不明となって連絡をとることができないということは無断欠勤が続いているということですので通常は解雇事由又は懲戒解雇事由に該当します。
 解雇は使用者から従業員に対する意思表示により労働契約を終了させることであり、解雇の効力が発生するためには従業員に対して意思表示が到達する必要があります。そのため行方不明者に対して解雇の意思表示を行うことができません。このような場合には民法において公示による意思表示という方法が規定されています。
 これは裁判所に意思表示の公示送達の申立をすることにより行方不明者に対して意思表示を行う方法です。この申立が認められると裁判所に意思表示の内容を掲示するなどされ、2週間が経過することにより意思表示の効果が発生します。行方不明者に対して解雇する方法としてはこのように公示送達の方法により意思表示をすることが考えられます。
 公示送達は時間と手間がかかるため、就業規則を工夫しておくことによりこのような問題を回避できます。例えば「会社に届出のない欠勤が○日を経過したときは退職とする。」旨の自動退職規定を整備しておくと、解雇通知を行うことなく、労働契約を終了させることができます。
 このような規定がない場合に、無断欠勤が続き使用者に何の連絡もないということで、従業員側から黙示の退職(辞職)の意思表示がなされたとして取り扱うことも考えられます。特に行方不明となる前に退職することを前提としたような言動がみられる場合にはそのように解釈可能ではないかと考えます。





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