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2015年(平成27年)12月10日  木曜日

Q.
  有期労働契約を締結した従業員について更新を何度か行って来ましたが、業績悪化のため
  今回の更新時に次回更新しないことを内容とする合意をしようと思っています。
  注意することはありますか。
  

A.
 有期労働契約を締結した従業員については期間満了の際に契約更新を行わなければ当該労働契約は期間満了により終了するのが原則です。しかし、契約を反復継続するなどして雇用継続に対する合理的な期待が認められる場合には、従業員を解雇する場合と同様に有期労働契約を終了することが制限されます。その場合でもお尋ねのように契約更新の際に不更新合意すると雇用継続が期待されたとはいえませんので、期間満了により労働契約が終了すると解されます(大阪地裁平成17年1月13日判決参照)。
 不更新合意は、労働者にとって不利益ですから、それが労働者の真意に基づいてなされたことが明らかにされる必要があります。そのため期間満了により契約終了とし次回は更新しない旨を明確に説明した上で、それを記載した文書に署名押印してもらうことが必要です。有給休暇の未消化分があればこれを期間満了までに消化してもらうことにより真意に基づく合意であることを裏付ける事情になり得ると考えます。不更新合意をしていながら再び契約更新を行うような運用をすると、不更新合意によってもいまだ継続雇用の期待が消滅したとはいえないとされその効力が否定される可能性がありますので注意が必要です。
 また有期雇用契約が通算5年を越えて更新された場合には労働者が申し込むことにより期間の定めのない労働契約(無期労働契約)に転換され、不更新合意の効力が否定されると考えますのでこの点も注意が必要です。




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