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2015年(平成27年)8月20日  木曜日

Q.
  従業員を採用する際に身元保証人をとっています。従業員の不正行為により会社が損害を
  被った場合に身元保証人に対し損害の全額を請求できるのですか。
  

A.
 従業員を採用する際には身元保証人を立ててもらい身元保証人との間に身元保証契約を締結することがあります。この身元保証人の責任は、身元保証人が従業員を直接監督できないことからその責任があまりに重くならないように「身元保証ニ関スル法律」によって制限されています。この法律は強行規定でありこれに反する特約で身元保証人に不利益なものは無効になります。
 具体的にはまず身元保証期間は、期間を定めなかった場合には3年、期間を定めた場合でも5年を越えることはできません。更新することはできますがその期間も更新から5年を超えることはできません。なお自動更新の特約をしても無効であり、更新する際にはあらためて合意をしなければなりません。また従業員が不適任であるために身元保証人に責任が生じる可能性がある場合や従業員の任務が変更し身元保証人の責任が重くなった場合などには使用者は身元保証人に通知しなければなりません。この通知を受けたときには身元保証人は身元保証契約を解除することができます。
 従業員が不正行為などを行い身元保証人が責任を負わなければならない場合であっても、使用者の監督における過失の有無、従業員の任務の内容等一切の事情を総合的に考慮して身元保証人の賠償金額が定められます。 使用者の監督が不十分であった場合や先ほどの通知義務を怠った場合などには身元保証人に損害の全額を請求することはできず、身元保証人の責任額は軽減される可能性が高くなります。




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