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2015年(平成27年)1月8日  木曜日

Q.
  定年を迎えた従業員に引き続き仕事をしてもらおうと思っていますが、労働基準法の適用のない
  業務委託契約を締結することを考えています。問題はありませんか。
  

A.
 適法な業務委託であれば労働基準法9条にいう「労働者」に該当しないので同法は適用されません。適法な業務委託といえるためには、定年従業員が使用者の指揮命令下になく独立して業務遂行が可能なように制度設計することが必要です。使用者の指揮命令下にあると判断されれば契約の名称は業務委託契約であっても実質は雇用契約であり労働者と判断されます。
 具体的には仕事を受けるかどうかについて受託者に選ばせなければならず、勤務地や勤務時間について拘束できません。また業務遂行にあたって使用者が指揮命令することができません。労働基準法の適用がない場合には使用者として柔軟な制度設計が可能となります。
 定年従業員の側からしても再雇用による場合には在職老齢年金制度により給与の額次第では老齢厚生年金の全部ないし一部の支給が停止される可能性がありますが、個人事業主であれば同制度の適用を受けないというメリットもあります。
 なお高年齢者雇用安定法との関係についても考慮する必要があります。65歳未満の定年を定めている事業主は65歳までの雇用を確保するために定年の引き上げ、継続雇用制度等の措置を講じなければならないとされています。同法が継続的な雇用の確保を求めていることから、業務委託制度だけでは高年齢者雇用確保措置を講じたことにはならないと考えます。
 一般的な継続雇用制度と業務委託制度の2つの制度を設け定年従業員が自由に選択できるようにすれば高年齢者雇用安定法には抵触しないと考えます。





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