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2014年(平成26年)6月19日  木曜日

Q.
  従業員から家族がインフルエンザにかかったとの連絡がありました。就業規則に規定はない
  ですが感染防止のため自宅待機を指示してよいですか。
  その場合賃金を支払う必要はありますか。
  

A.
 従業員の同居の家族など濃厚接触者がインフルエンザに罹患した場合、従業員も感染している可能性があり勤務により職場での集団感染のリスクがあります。
 この場合就業規則上の根拠なくして自宅待機命令ができるかですが、使用者は従業員に対し一般的な労務指揮権を有しており必要性及び合理性のある場合には業務命令として自宅待機命令を出すことができます。
 インフルエンザは感染力が強く潜伏期間の判断も困難であることなどから、全従業員に対し職場での安全配慮義務を負っている使用者としては、同居の親族など濃厚接触者に罹患のおそれがある場合には当該従業員に対し罹患及び感染の有無が明らかになるまでの間、就業規則上の規定なく自宅待機命令をなし得ます。
 その場合に賃金を支払わなければならないかですが、@従業員本人がインフルエンザに感染した場合には、従業員の責めに帰すべき事由により労務提供できない場合ですので賃金請求権や休業手当は生じないと考えます。他方ご質問のように、A感染者の濃厚接触者である従業員を休業させる場合は、使用者の事情により休業させることになりますので「使用者の責めに帰すべき事由による休業」に該当し、賃金の支払いが必要と考えます。支払うべき賃金は、自宅待機の必要性及び合理性が認められる範囲の場合には6割以上の賃金(労働基準法26条の「休業手当」)、それを越える場合(必要な期間を超える待機等)には越える部分について賃金全額の支払いが必要と考えます。





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