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2014年(平成26年)1月28日  火曜日

Q.
  従業員がうつ病になりました。業務が原因であるか否かにより法的にはどのような違いが
  あるのでしょうか。
  

A.
 従業員がうつ病など精神疾患にかかった場合その原因が業務に起因するもの(労災)か、それとも個人的な事情によるもの(私傷病)かにより扱いが異なります。長時間労働や業務による強いストレスなど業務に起因するものである場合は法的な保護が厚くなります。
 具体的には事業者が加入する労災保険から休業補償給付として要件を満たしている限り支給期間の上限なく、特別支給金と併せて給料の約8割が支給されますし、療養補償として治療費、入院費等が給付されます。他方私傷病の場合は休業に対する補償は健康保険からの傷病手当金としての給付であり、1年6か月を上限として給料の約3分の2が支給されるにすぎませんし、労災に対応する治療費等の補償がありません。
 また解雇については労災の場合は原則として休職期間中及び復帰後30日間は解雇できないという制限があるのに対して私傷病の場合には特に制限がありません。もっとも私傷病により解雇する場合も通常の解雇と同様に合理的な理由があるかどうかが判断されることになりそれが欠けると解雇は無効とされます。
 また労災の場合は事業者に安全配慮義務違反が認められる場合には事業者は従業員に対して損害賠償義務を負う場合があります。
 なお精神疾患が業務に起因するものか否かの判断は難しいところですが、発症前6か月間において、どのくらい時間外労働時間があったか、精神的緊張を伴う業務についていたか、職場においてストレスの原因となる出来事(仕事内容の変化、重大な仕事上のミスなど)があったかなどにより判断されます。






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