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2012年(平成24年)8月14日  火曜日

Q.
  交通事故により夫が死亡しました。夫はサラリーマンだったのですが、逸失利益はどのように
  計算するのでしょうか。将来の昇給やベースアップ、退職金も考慮されるのですか。
  

A.
 交通事故で死亡した場合には、その相続人は加害者に対し、損害賠償を請求できます。請求し得る損害としては治療費、付き添い看護費、入院雑費、葬儀関係費、損害慰謝料、休業損害、死亡慰謝料、逸失利益など多岐にわたります。

 ご質問の逸失利益は被害者がもし生きていれば得られたであろう利益のことです。これは、
【基礎収入額X(1−生活費控除率)X終了可能年数に対応するライブニッツ係数】という計算式で算出されます。
 サラリーマンの基礎収入は原則として事故前の収入を基礎とします。収入には本給以外の歩合給、各種手当、賞与が含まれます。若年労働者(30歳未満)の場合は事故前の収入が少ないのが一般的であるため、賃金センサスの平均賃金よりも少ない給与の場合には平均賃金で算出します。公務員、大企業労働者などのように明確な給与規定、昇給基準が定められている場合は、昇給を考慮して収入を算出します。

 一般的な物価上昇に伴うベースアップは訴訟の審理がなされている時までに行われた分については立証が容易ですが、将来分については不確定なため予測ができずに否定されることが多いようです。勤務先に退職金規定がある場合は、死亡時に会社から支給された退職金と、定年まで勤務すれば得られたであろう退職金額の差額が逸失利益となります。
 なお就労可能年数の終期は原則として67歳と考えられています。高齢者については67歳までの就労可能年数と、簡易生命表による平均余命年数の2分の1のいずれか長期の方を就労期間として計算します。




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