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2010年(平成22年)10月19日  火曜日

Q.
   人件費を削減しなければ会社の存続が厳しい状態です。希望退職者を募るなどしましたが希望者はいませんでした。最終的には整理解雇をしなければならないと考えていますが、どのような点に気を付けなければいけませんか。


A.
 整理解雇とは、会社が人員削減を目的に解雇することです。整理解雇が有効かどうかは@人員削減の必要があるかA整理解雇を回避するための努力を尽くしたかB対象者の選定が公正かC必要な説明協議を行ったかの4点を検討して判断されます。
 @はこれまでは「会社の存続が危険なほどに差し迫った必要がある」とされていましたが、最近は「客観的に経営危機下にあれば足りる」としたり、「会社の合理的運営上やむを得ない必要があれば足りる」とする裁判例も増えてきました。
 Aは検討事項の中心となるもので、会社が置かれた状況の中で解雇を回避する最大限の措置をしたかどうかが判断されます。これは整理解雇が雇用調整の最後の手段と考えられているからです。解雇を回避するための措置としては▽新規採用の停止▽役員報酬のカット▽昇給停止▽賞与の減額停止▽時間外労働の削減▽希望退職者の募集などが考えられます。
 Bは▽対象者の選定基準が設定されているか▽設定された基準が合理的か▽基準の適用が公平かの3点で判断されます。恣意的な解雇を排除するためです。
 Cは会社が協議説明を誠実に行ったかという手続要件になります。整理解雇は労働者に落ち度のない解雇ですから十分な説明が要求されます。
 ご質問のケースでは、会社の存続が厳しい状態ですから、会社が取り得る回避措置をとった上で選定の公平性および必要な説明を充足すれば整理解雇は可能です。ただし後々紛争にならないためにも、整理解雇については弁護士に相談することをお勧めします。



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