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2010年(平成22年)2月2日  火曜日

Q.
  建設業をしていますが工事代金を支払ってくれない施主がいます。原材料の売却もしていますが代金を支払ってくれない業者もいます。それぞれ請求書を毎月送っていますが時効にはなりませんか。



A.
 通常、債権の消滅時効期間は10年ですが、商取引によって生じた場合は5年に短縮されており、一定の債権についてはさらに短い時効期間が定められています。お尋ねのような工事代金の時効期間は3年(民法170条2号)、売掛金の時効期間は2年(同法173条1号)とされていますので注意が必要です。
 時効の中断事由としては、@請求、A差し押え、仮差し押え及び仮処分、B承認−の3種類があります。ここで注意が必要なのは、@の請求といえるためには単に支払いを請求しただけでは足りず、訴訟を起こすなど裁判所が関与する手続きにより請求する必要があるということです。単なる支払い請求は、催告と呼ばれ、6ヶ月以内に裁判所が関与する手続きによる請求を行わなければ、時効中断の効力は生じません。お尋ねのように請求書を毎月送っているだけでは請求をしたといえず、時効の中断にはなりません。
 Bの承認は、債務者が債務を認める行為であり、簡便な時効中断事由です。残高確認書などに署名してもらい、債務を認めてもらえばよいのです。また、債務の一部を支払ってもらった場合にも承認したことになります。承認により時効の中断をしておくのも手だと思います。
 なお、時効期間が経過してしまったとしても、直ちにあきらめてしまうのは早計です。時効期間経過後であっても債務者が債務を承認した場合には、債務者は時効を主張することができなくなるとされているからです(最高裁昭和41年4月20日判決)。



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