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2009年(平成21年)2月21日  土曜日

Q.
   スポーツクラブのプールで行われた水中体操に参加後、水着のままロッカールームに通じる廊下を歩いていたら、廊下にたまっていた水に足をすべらせて転倒し、けがをしました。クラブに治療費のことを話しましたが、会員規約に「施設内の事故には責任を負わない」との規定があるので、支払うことはできないと言われました。責任をとってもらうことはできないのでしょうか?


A.
  民法七一七条は、土地の工作物の瑕疵(かし)によって他人に損害を加えたときには、工作物の占有者または所有者が損害を賠償する責任を負うと規定しています。
 本件でのクラブの廊下はここでいう「土地の工作物」にあたります。問題は、廊下に「瑕疵」があるといえるかどうかです。「瑕疵」とは通常備わっているべき安全性を欠くことを意味します。
 クラブの廊下がどのような状態であるかは明確でありませんが、仮に水がたまりやすい構造になっていたこと、水がたまると滑りやすい材質であること、素足で通行すると転倒する危険があること、それにもかかわらずクラブ側が危険を防止する有効な対策をとっていなかったこと−などの事情があれば、本件廊下には素足で通行する人にとって滑りやすくなるという危険性が存在するので、通常備わっているべき安全性を欠くと判断される可能性が高いといえます。
 したがって、そのような場合には本件廊下に「瑕疵」があるといえます。クラブに対し損害(治療費のほか、通院交通費、休業損害、慰謝料など)の請求をすることが可能と考えます。
 なお、会員規約に免責条項があるようですが、本件のようにクラブの責任の全部を免除する条項は、会員に一方的に不利な条項として消費者契約法により無効になります。



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